マーケットの原理原則:織田慶

織田慶

いつも、織田慶オフィシャルブログをご覧いただきまして、誠にありがとうございます。

 

本日は、『マーケットの原理原則』というテーマで、お話しさせていただきます。

 

最後までご覧いただくことで、マーケットの原理原則が理解できて、トレードにおける本質が見極められるようになり、様々な手法に惑わされなくなるでしょう。

 

特に、色々な分析法を勉強したくなってしまう人にオススメの内容になっています。

 

ぜひ最後までご覧ください。

 

マーケットが動く理由:織田慶

 

さっそくですが、

 

「なぜ、マーケットは動くのか?」

あなたはこの問いに対して、すぐに答えることができるでしょうか。

 

なぜ、こんな質問をするのかというと、

 

・勝率◯◯%

・絶対に勝てる必勝法

・楽して稼ぐ裏ワザ

 

こういったうたい文句に、目を惹かれている方が多いからです。

 

このような文句に目を惹かれている状態では、おそらく一生、質問の答えにたどり着くことはできません。

 

世の中の書籍やインターネットの情報では、あたかも必勝法があるかのように、

 

・ボリンジャーバンド

・MACD

 

などの様々なインディケーター、つまり「実際の観測値(レート)にわざわざ複雑な計算を施したテクニカル指標」に頼り切った手法を紹介していると感じます。

 

ですが、これらのテクニカル指標を知らなくても、まったく問題はありません。

 

もちろん、勉強のために知ることは良いことですが、大事なのはその“本質”です。

 

トレードで本当に大切なこと:織田慶

 

冒頭の質問の

「なぜ、マーケットは動くのか?」

これに対する私の答えはこうなります。

 

 

マーケットは「人間が売買するから変動する」

 

 

 

「そりゃそうだろう・・・」と思いましたか?

 

しかしこれは、江戸時代のお米相場からはじまり、ずっと変わらない原理原則です。

 

株式、先物、暗号通貨など、相場が存在すれば、メルカリやスーパーマーケットも例外ではありません。

 

人は昔から、今の今まで変わらず、

 

「安く買って、高く売りたい」

「利益は確保したくて、損失は避けたい」

 

と考えています。

 

おそらくこれは、100年後も変わらないでしょう。

 

この本質は、FXに限らず、株式投資や、暗号通貨、ありとあらゆるマーケットの根底にあるものです。

 

だから、我々は「人は、なぜ買うのか?なぜ売るのか?」こういった『投資家心理』について考える必要があるのです。

 

江戸時代から続く人間の根本的な心理:織田慶

 

江戸時代の米相場でも、綿相場でも、はては現代の暗号通貨相場でも、人は常に「安く買って、高く売りたい」と考える、と話しました。

 

では、望み通り相場が高くなってい利益が出たら、人はどう動く(考える)のか。

 

「今のこの値段から下がって利益が減ってしまうのは嫌だ。なるべく早めに売って、利益を確保したい」

 

あなたもこう考えるのではないでしょうか。

 

逆に、買ったものが期待に反して安くなったらどう思うでしょうか。

 

「ああ、やばい。どうにかしてまた高くなってほしい。プラスになんてならなくてもいいからせめて損したくない」

 

こんな感じでしょう。

 

この「人間心理」は古今東西、不変であり、江戸時代の米相場から、現代の株、FX、暗号通貨でも、近所のスーパーマーケットの問屋さんでも変わらない、このことこそが、マーケットの本質なのです。

 

だからこそ、かつて江戸時代に、米相場で儲けるために考案された「ローソク足」や、その戦法である「酒田五法」が数百年経った現代でも、銘柄、金融商品問わず世界的に広く使われているのです。

 

同様に1世紀以上も前に株価分析のために考案された「ダウ理論」が、現代でも当たり前のように為替レート分析、暗号通貨分析に使われ、テクニカル分析の基礎としてされています。

 

技術や経済が大きく発展して、たびたびマーケットの環境が変わっても、なぜこれらの古典のようなテクニカルが色褪せずに使われ続けているのか。

 

それは私が強く主張している通りマーケットの根本にある本質が不変だからなのです。

 

私たちは、この「相場の本質」をしっかりと捉え、戦わなければなりません。

 

なぜ9割の参加者が負けるのか:織田慶

 

マーケットに参加する人の9割が負けているというのは、よく言われている話です。

 

なぜ、参加者のほとんどが負けているのか?

 

その理由を考えてみてください。

 

そのために、まずは「マーケットに参加している人はどんな人か」を想像する必要があります。

 

マーケット参加者というのは、ほとんどが「稼ぎたい人たち」です。

 

つまり、9割の人たちはお金を稼ぐ目的で参加しているにも関わらず、自分の思惑に反して負けているわけです。

 

そんなマーケットで勝ち残ろうとしている我々は、そんな「稼ぎたくて参加している人」が何を考えて、どんな行動を取るのか理解する必要があります。

 

あなたはどちらを選びますか?:織田慶

 

ここで、ノーベル経済学賞を受賞した「プロスペクト理論」の観点から見ると、相場参加者の心理が理解しやすくなります。

 

突然ですが、次の質問に対して、あなたはどちらを選びますか?

 

問1、あなたは最大2億円もらえるとしたら、どちらを選ぶでしょうか。

 

A:無条件で100%1億円がもらえる

B:コインを投げてオモテなら2億円もらえるが、ウラが出たら一銭ももらえない

(つまり、50%の確立で2億円もらえる)

 

多くの人がAを選択し、無条件で1億円を手に入れることを選ぶでしょう。

 

では、次の条件では、どちらを選びますか?

 

問2、現在あなたは2億円の借金があります。

   次のどちらを選びますか?

 

A:無条件で100%借金が1億円減額される

B:コインを投げてオモテなら借金が帳消しになるが、ウラが出たら借金は何も変わらない

(つまり、50%の確立で2億円の借金がチャラになる)

 

こうなった場合、Bを選ぶ人が多くなります。

 

「いやいや、俺はAを選んだよ」という人も、自分の大切なお金を失うかどうかの局面では、Bを選んでしまうのです。

 

それがマーケットという戦場なのです。

 

実際、実験では、1の質問では堅実に1億円を手に入れる人が多く、2の質問ではギャンブル性の高いBを選択するという結果が出ています。

 

このことからわかるように、「人はすでに手に入れた利益は100%確保したい」と考えます。

 

つまり、自分の利益を失うリスクをなんとしても避けたがる性質を持っています。

 

そして、すでにある損失というリスクは受け入れがたく、50%の確立でも全てを帳消しにする方法を選ぶ傾向があるのです。

 

この人が持つ脳の仕組み(心理)が「利益は少なくても確保し、損失はなんとか回避しようといつまでも持ち、祈り続ける」という典型的な「損大利小」の負け犬トレードを生み出しているのです。

 

本能に逆らうことができますか?:織田慶

 

少し話が変わりますが、「宝くじに当たった高額当選者が、その後破産した」という話を聞いたことがありますか?

 

実は、宝くじ当選者の多くが破産など悲惨な末路を迎えています。

 

なぜ一生遊んで暮らせるだけの金を手にしながら、破産してしまうのでしょうか?

 

それは本能の役割の1つである、「恒常性機能」に関係します。

 

恒常性とは、生物が一定の状態を保とうとする現象のことです。

 

ある日突然、宝くじでお金持ちになったけど、本能の持つ恒常性機能により、宝くじが当たる前の、これまで通りの貧乏な自分を維持しようとしてしまうのです。

 

勝てないトレーダーは、負けてきた自分を維持しようとします。

 

我々は、この恒常性機能から開放されて、損切りを先延ばししてしまったり、利益を早々に確定してしまう心理から、抜け出る必要があるのです。

 

よくある投資家心理:織田慶

 

あらためて、よくある投資家の心理は、「利益は小さくても確定したい」といった感情と、「損失は何とか回避したい」という感情からくる「損大利小」のトレードです。

 

マーケットに参加している投資家は、ほとんどが「稼ぎたい」と思っています。

 

なので、まずは「稼ぎたい」と思っている人が何を考えて、どんな行動を取るのか知ることが大切です。

 

マーケットは投資家の心理がもたらす売買決済により変動し、それがチャートに描写されています。

 

そして、非常に残念なのが、その本質である最も重要視すべき投資家心理による売買をリアルに描画している「ローソク足」を見ていないトレーダーが多すぎるのです。

 

繰り返しになりますが、

 

・ボリンジャーバンドシグマタッチ逆張り

・MAパーフェクトオーダー順張り

・MACDダイバージェンス逆張り

 

など、インターネット上でよく見る、さも緻密な計算の上に成り立っている「勝てそうな攻略法」たちに、本質はありません。

 

これらのインディケータは全て、ローソク足の4本値を基に計算されたものなのです。

 

それにも関わらず、その基となるローソク足を見ないのは、相場分析ではただの「インディケータ分析」であり、まさに本末転倒、私に言わせれば愚の骨頂なのです。

 

強力な武器も使えなくては意味がない:織田慶

 

ローソク足を見ずに、相場分析する人を例えるなら、喧嘩もしたことがない男の子が、メリケンサックをつけ、金属バット片手にボクシングの世界チャンピオンに戦いを挑むようなものです。

 

仮に強力な武器を持っていても、その使い方がわからず、使いこなせるだけの技量や体力、経験と気持ちがなければ、それはただのお荷物であり、到底チャンピオンには適うはずもなく返り討ちにされるわけです。

 

まずはたくさん走って体力をつけ、毎日ボコボコにされながら気持ちと技術を訓練する。

 

自分自身が強くなったうえで武器を使えば、その武器の威力を最大限に引き出せるのです。

 

いちばん大事な「投資家心理」をリアルタイムで表してくれているローソク足があるのだから、まずチャート分析において知るべきは「ローソク足」です。

 

ローソク足の分析が身につけば、「ボリンジャーバンドが今どんな形状なのか」「MACDのダイバージェンスがどうか」こういった複雑なインディケータを一切使わなくても、相場がわかるようになります。

 

実際に織田は何をみているのか?:織田慶

 

私の場合、インディケータは移動平均線しか使いません。

 

ローソク足分析ができる人間にとって移動平均線は、ものすごく便利な武器となります。

 

普段はあまり他人に話さないエピソードですが、初期の私はなかなかFXで勝てず「なんとかして勝ちたい」と、もがいていた時期がありました。

 

そこで、それまで愛用していた8つのインディケータと7つのオシレータを全て捨てて、ローソク足だけの裸チャートでの分析に切り替えたことで、真のテクニカルトレーダーへの一歩を踏み出せたのではないかと思っています。

 

「本気」で何においてもトレードで稼ぎたい気持ちがあるなら、あなたにもまずはインディケータのパラメーター弄りをやめ、まずはローソク足分析、つまり、投資家心理分析を習得してほしいと思います。

 

ここであらためて、あなたが相場で勝つために本当に必要なことを考えてみてください。

 

「良書をたくさん読んで身につけること?」

「優位性のある手法を身につける?」

 

ここまでご覧になったあなたは、それらが間違った考え方だということはわかりますね。

 

私が考える勝利のカギは、「本能を味方につけること」です。

 

本能や感情に流されないために必要なこと:織田慶

 

そもそも本能は、自分自身を守るために働いています。

 

変化を嫌う恒常性機能は、危険な出来事から身を守るために働いています。

 

だからこそ、多くの人が逆らえずにいます。

 

なのでマーケットにおいては、その投資家心理を読み解き、本能や感情に流されたトレードをしないことが重要です。

 

エントリー前に損切りと利確をあらかじめ決めること。

 

そして、それを必ず守り、実行すること。

 

これに限ります。

 

マーケットの原理原則:まとめ:織田慶

 

参加者の9割が負けていると言われるマーケットで生き残るためには、参加者がどんな心理を持ち行動しているか知る必要があります。

 

マーケットを動かしているのは、「お金を稼ぎたい」という投資家心理です。

 

難しい分析法を身につけるよりも、江戸の時代から続く人間心理を表したローソク足をしっかりと分析しましょう。

 

勝つためには、本能を味方につけることです。

 

エントリー前に、損切りと利確をあらかじめ決めて実行することで、結果的に勝つトレードをすることができます。

 

感情に流されず、ルールを守ったトレードを行いましょう。

 

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

 

織田慶

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