自分を守ることに必死ですね

織田慶

 

あなたは、

「セルフハンディキャップ」

という言葉をご存知ですか?

 

セルフハンディキャップとは

心理学用語のひとつで、

 

たとえ失敗しても

自尊心が保てるように、

 

あらかじめ自分に

ハンディキャップがあると主張したり、

 

実際にハンディキャップを作り出して

しまうことを言います。

 

たとえば、

あなたの学生時代を

思い出してみてください。

 

あなたの周りに

こんな人はいませんでしたか?

 

テストの前に、

「全然勉強してないんだよね〜」と

勉強していないアピールをする人。

 

部活の試合前に、

「今日調子悪いから勝てないかも」と、

勝負を諦めている人。

 

もしかしたら、あなた自身も

経験があるかもしれません。

 

また学生時代に限らず、

 

今現在もあなたの周りに

このような類の発言をしている人が

いるかもしれませんね。

 

なぜ、私たちはこのような言動を

とってしまうのでしょうか?

 

それは・・・、

“自分の心を守るため”です。

 

先ほどの話を例にすると、

 

仮にテストでいい点数が取れたら、

「全然勉強していないのにすごい!」

と思える。

 

調子が悪いのに試合で勝てたら、

「調子が悪かったのに勝ててすごい!」

と思える。

 

もし失敗しても、

 

「勉強しなかったから・・・」

 

「調子が悪かったから・・・」

 

というように、

上手くいかなかった口実を

作ることができるのです。

 

人は何かに失敗した時、

大なり小なり心にダメージを負います。

 

しかし、先ほどの例え話のように、

 

失敗しても仕方なかったと思える口実を

あらかじめ作っておくことで、

 

私たちは、失敗した時の

心のダメージを減らす工夫を

しているのです。

 

この心の働きを、

心理学の世界では

“自己防衛”と呼びます。

 

良い悪いに関わらず、

このような心の働きは、

人間なら誰しも持っています。

 

そして、この心の働きによって、

私たちの心は安全に

保たれているわけです。

 

けっして、

悪いものではありません。

 

しかし、この“自己防衛”が

過剰になりすぎると、

 

自分自身の成長にブレーキを

かけてしまう可能性があります。

 

なぜなら、

あらゆる出来事や結果に対して、

 

それらの責任を他者や外部環境に

求めるようになってしまうからです。

 

「仕事で失敗したのは、

 上司の指導不足のせいだ」

 

「給料が上がらないのは

 会社のせいだ」

 

「本当やりたかったけど、

 家族に止められたから

 挑戦できなかった」

 

などなど。

 

過剰な自己防衛は、

あらゆる可能性を閉ざすことに

なりかねません。

 

大切なのは“バランス”です。

 

自分自身を守りつつ

自身の成長や課題克服に向けて、

 

一歩一歩、歩みを

進めていかなくてはなりません。

 

そして、その第一歩は、

“できない自分を認めること”

から始まります。

 

もし、今あなたが、

自分自身の実力や現在地を

直視できないのでいるのなら、

 

ぜひ勇気を出して、

自分自身と向き合ってみてください。

 

できない自分を認めることは

とても勇気のいることです。

 

難しさも伴います。

 

しかし、この壁を超えずして、

あなたの成長はありません。

 

できないなら、

勉強してできるようになればいい。

 

人より時間がかかるなら、

人の2倍、3倍やればいい。

 

自分自身を受け入れた瞬間から

あなたの考え方や行動は、

 

これまでと全く違うものに

なるはずです。

 

小さな勇気が、

あなたの未来を変える

チャンスになります。

 

さあ、今この瞬間、

その一歩を踏み出しましょう。

 

今日もお読みいただき

ありがとうございました。

 

織田慶

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